性別違和、私の取説

GIDとか性別違和に関する私の愚痴

生い立ち その後6

《第5の事案発生》後、会社を退職してから実家に帰った私でしたが、1年間同居していた先輩にはそれなりにお世話にも

なりましたので挨拶に行くことにしました。

持って行ったのは、カステラだったかな。

でも、先輩への最後の挨拶が目的では有りませんでした。

本当の目的がありました。

本当の目的、、、それは、女装でした。

それまでも何度かその場所を探した経緯がありました。
でも、情報が少なくて見つかりませんでした。
もし、退職する前に見つけていたら、、、
私は退職しなかったかも。

そう思い続けて、地元の書店とかで調べてようやく場所が判明しました。
場所は東京淡路町にあるビルでした。

地下鉄で乗り継ぐのではなく神田駅から歩きましたね。
結構な距離ですが、気に成りませんでした。

勘のいい人なら分かると思います。
その場所にかつてあった、、、のを。

そのビルの二階から上が目的地でしたが、私は一旦一階の喫茶店に入りました。
正直、迷っていました。
入るべきかこのまま帰るべきか、、、と。

それでもギリギリモーニングセットには間に合いましたので注文して食べてからにすることにしました。

一息吐いて、意を決しました。
ここまで来て、またいつ来られるか分からないのに、帰れない。

そう思いました。

喫茶店を後にしたわけですが、二階への階段を登る際にもドキドキしていました。
周囲の通行人が途切れたのを見計らって一気に階段を登って店内に入りました。

正直、場違いと思いましたね。

だって、どう見ても店内は婦人用衣料品店でしたから。
ただ、派手でした。
店内に入って、商品をみてまわりました。
中には初めて見る衣料品も多かったです。
パットとか小道具とかもありましたね。
精算カウンターを見ると体験女装のプレートが有りました。

ゴクッと息を呑みました。

当時は下着のセットを買えば、体験料金さえ払えば女装出来ました。

意を決して、カウンターにいる店員さんに話しかけました。
実はこれも勇気が必要でした。

「あの、体験したいんですけど」
と言ったと思います。

「それでは〜」と手際よく店員さんはどのセットを買ってどのコースを選び会計を済ませると「こちらにどうぞ」と案内されるまま私はエレベーターで上のフロアに。

後は言いなりでした。
どんな服にするのか選択した後、購入したばかりの下着セットと貸衣装を手に試着室で着替えるのですが、下着自体あまり、見たことないアイテムの方が多くて、着替えるだけで一苦労でした。

着替え終えると靴を用意してくれたのですが全部大きかったですね。
26センチなんて大き過ぎて全く合いませんでした。
私の当時も今も靴のサイズは23.5〜24センチですので、左のほうが少し小さい感じです。

それでもなんとか自分の靴のサイズに近い25センチを探してもらいパンプスでしたが履くと次は化粧ルームに案内されました。

そこで、他人にお化粧してもらうこと自体初めてでしたが、フルメイクして貰いました。
今まで私が自分でしていたメイクは何だったんだ?と思うぐらいでした。
化粧品はともかく、道具は必要と思った瞬間でしたね。

カールされたロングのウィッグを被せて貰い、案内されたのはスクリーンがある写場でした。
「じゃあ、これ持ってね」と花籠を渡されてポーズも指示されてポラロイドカメラで撮影されました。

写真が徐々に浮かび上がるのですが、それを待っている間にジュースが運ばれて来まして、ストローに口を付けると口紅がストローに付着しました。

ラウンジのソファに深々と座り直し、脚を揃えていますと常連と思われる女装した方が隣に座りました。

「ここは初めて?」
私のオドオドした態度を見てその方は私に聞いて来ました。
「は、はい」
私は思わず少し高い声で返事をしてしまいました。

今は普段は低い声で話をしますが、高い声も出ます。
イントネーションの関係で男の子の高い声にきこえるらしいです。
電話越しでは、いつも「奥様ですか?」と間違えられますね。
「いいえ」と答えると「娘さんですか?」と
そういう時には面倒なのでそのままで通します。

えーと、話を戻します。

その方は初めてという私に色々話しかけてくれました。

「女装歴は何年ぐらい?」とか
「脚綺麗ね」とか
他にも色々聞かれました。

唯一マトモに答えたのは「女装歴」と「何歳?」だけでした。

「年は18です」と答えると驚嘆の声がフロア中に響きました。
皆さん口々に「若いわぁ」と。

「女装歴は10年ぐらい、、」
と答えましたら全員黙りましたね。

何故か…w

本当は16年ぐらいかな?

私の脚を見ていたもう1人は、執拗に聞いて来ました。
「脚綺麗だけど、剃ったりしているの?」
と。
「いいえ。元々薄いんです」とこの辺も正直に答えました。

現在もあまりこの辺は変化していないです。
スネ毛は殆ど生えていません。わき毛も同じくらいです。
髭も伸びにくい様です。
髪ぐらいですね、他の人より異常なのは、、

しばらく談笑しては居ましたが、もう一着に追加料金で着替えることが出来るとお聞きして私は思い切ってセーラー服を選びました。
あの中学生時代、、、私が着たかった服です。
着替えは早かったですね。
着方自体知って居ましたから。何故か^^;

でもね。
着替え終えて戻って来たら、何だか違う様に見えたんです。

雰囲気が、、、

皆さん楽しそうに見えましたよ。
でも、私には場違いの様に感じ始めていました。

なんて言ったら良いのか、、、

どう説明したら良いのか、、、

そこに居る人達は、全員普段は男性をしていて、サラリーマンの方も多いという事に気付いてしまいました。
確かに煌びやかな服を着て女性の様にも見えますが、中身は紛れもなく男性であるという事に、、、私は場違いを感じてしまいました。
私とは明らかに違うと思ったんです。

「あ、もう帰らなくちゃ」

私はそう言い残すとすぐにメイク落としに向かおうとしました。
すると1人の方が私を呼び止めました。
「あ、名前は?」
私は女装した際の名前なんて考えても居ませんでしたから咄嗟に出た名前を伝えました。
「ユイ。ユイです」

漢字で書くと『唯』でした。

 

私は急いで服を着替え、化粧も落として逃げる様にビルの外に出ました。

この時の心境は、誰にも分からないと思います。
「私とは違う」と明確に感じて居ました。

そのまま振り返らず、神田駅に向かいました。

まぁ、本当に帰るための電車に間に合うか、間に合わないかの瀬戸際でしたから判断は間違って居なかったと思います。

ただ、、、目的の駅に着いた時、、、
帰るための最終列車に乗り遅れてしまい、当時は映画館のオールナイトハシゴも可能でしたので映画館で一晩過ごすことになりました。

その映画館の男子トイレの個室に入った時、記念に撮影して頂いたポラロイドの写真を棄てました。
下着とかのセットも映画館のゴミ箱に棄てました。

何故そんな事をしたのか、、、と言いますと、自分が許せなかったんです。

私は女性に戻りたかった。
女性に戻りたいのであって、女装したいのではない、、、という事なんです。

あの場所は男性が女装を楽しむ場所であって、女性と思い始めていた私が訪れても良い場所ではなかったんです。

それ以後、訪れる事は無くなりました。
あの後も何度か東京に仕事で行っては居るのですが近寄ることも無くなりました。

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